シャープは1日、音声や画面が話してくれる人工知能が搭載されたスマートフォンを今冬以降に発売すると発表した。
搭載される人工知能は、同社の家電に使われている「ココロエンジン」の技術をベースにしたモバイル向きの新機能「emopa」(エモパー)で、emopaは、"Emotional Partner”(エモーショナル パートナー)から成る造語。
モバイル端末が、ユーザーが愛着を感じられるパートナーになるよう、開発されたという。
スマートフォンには、利用者の位置情報や行動習慣を推定するセンサーを搭載し、様々な状況に応じてユーザーに便利な情報をまるで感情があるかのように伝えてくれる。
例として、外出前には天気予報に準じて「傘を忘れないでくださいね」とか、電池が減ると「お腹がすきました」など、音声や画面のメッセージで伝えてくれる。
自宅では音声で、屋外では周囲に迷惑をかけないよう画面でメッセージを表示する。音声キャラクターは個性的な3人を用意。利用者はそれぞれ自分に合ったキャラクターを選べる。
<ココロエンジンとは>
シャープが開発した人工知能で、健康・環境家電に搭載され、音声で会話などが楽しめる。
ココロエンジンの第1弾としてお掃除用ロボット家電「COCOROBO」だある。
音声認識機能により声での操作が行えるほか、部屋の状況で”気分”が決定され、光などのリアクションが生じたり、簡単な会話を楽しむことができる。
今後、様々な家電に順次搭載される予定だという。
「Siri」や「しゃべってコンシェル」といった既存のエージェントサービスとの違いは、ユーザー側か
ら話しかける能動的なものではなく、端末側が話しかける受動的なものであること。
また、emopaはマナーモード中には話せないようにする設定を用意したほか、スマートフォンの背面を表にして置くと話さない。
<低消費電力にもこだわりが>
emopaは位置情報を取得し、常にセンサーが働いているため、消費電力が増えることが懸念されるが、「低消費駆動センサー」により、実使用上大きな影響がない程度に抑えられているという。
シャープのスマートフォンの多くに搭載されている「グリップマジック」もemopaに入っており、面倒な操作をせずに情報を取得できる。
今冬以降に発売が予定されるソフトバンク<9984>の「AQUOS CRYSTAL X」と、NTTドコモ<9437>の「AQUOS ZETA SH-01G」と「Disney Mobile on docomo SH-02G」に搭載されることが決定しているemopaだが、
開発陣からは、『いざ使ってから、しゃべらないスマホを持つと寂しくなる』という声も聞こえている。
今後も進化させ、シャープのスマートフォン全機種に搭載していく予定だという。
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